2012年2月25日土曜日


バーモントの視点/岩手との関連性 その②




金子さんのお話から。(続編)

日本では後継者問題がある中、有機農業を目指す若い世代も少しずつ増えている、と聞いた。
直接的きっかけを作ったrural vermontの存在は大きい。

エネルギー/住宅の話から……..
●原子力発電所は一カ所あるが、この3月で40年を迎え、廃止か、延長稼働となった。
 バーモント州では何と圧倒的多数が廃炉と「反対」を表明したのだが、
 アメリカでは原発の存続の是非を下す権利を所有しているのは
 唯一NRC(National Regulation Committee)だとか。
 そこが「yes!」とオーケーを出せば、例えばもう20年運転が可能になることもある….。

 バーモント州では反対を貫こうと一丸になって国と闘い?
 3月下旬にはその判決が出る、と言っていた。
 気になるなぁ。。。。

●薪ストーブの普及率はおよそ10%だが、普及しすぎると燃料の木が不足する懸念もあり、
 エネルギーの問題はいずこも同じで、自然エネルギーの導入は待ったなしだ。 

 「transition town 」。初めて聞く言葉があった。
 ピークオイルと気候変動の危機を受け、地域の資源を最大限活用しながら、
 脱石油型社会へ移行してゆくことらしい。

 ソーラーパネルの導入の援助があり、資金は町から借り入れることができる。
 そしてその返済は、毎年の固定資産税と一緒に払ってゆく、と。

 家主が代わったとしても、返済も新しい家主が払う、という仕組み。おもしろい。

2012年2月24日金曜日






「もう雪はいいわよぉ〜」
2月も半ばを過ぎた頃、出会う人々の口々から聞こえてくる。
いつもなら、地熱も上がり木の根元周辺から雪がゆっくり溶け出す頃だ。
木を囲むように溶けた雪がドーナツ状に空洞を作り、土の「輪」が見られる頃だ。
それなのに、それなのに......今年は少しスローなペース。





〈ウラの小屋/東側〉


〈今冬はウサギの足跡が随分目立つ。これはヒトの〉

国際理解講座なるものに参加してきた。
「バーモントの視点・岩手との関連性」。タイトルはアカデミックだが、
お話してくれた、金子 千保さんは岩手出身で現在はバーモント州ハートランドに住み、
画家/イラスト/翻訳などの仕事の傍ら夫婦で野菜を自給自足している。
芸術や環境問題に向き合い、さまざまなテーマの地域活動に携わっている。
バーモント州の農業の現状、住宅や電力事情など、生活者の視点からの話は
とても分かりやすく、興味深く聞くことができた。

バーモント州..と言えば、日本では自給自足の暮らしを始め、
農村の生活に学び生きたTasha Tudorが有名だ。
話を聞きながらのメモなので、少し違う点もあるかもしれないが、綴ってみよう。
(会場に同席した方がこれを読み、「違うよ」と思われるかも。指摘してくださいな。)

食/農業の話から.....
●1985年に設立された「Rural Vermont」というNPO団体がある。
 きっかけは、酪農家が生産するミルクの価格下落と経費の上昇や、
 増税などで離農に悩む農業者を支え、彼等の正当な報酬を守ることや
 経済的な問題などを支える目的で設立され、政府に直接声を届ける窓口となった。

●アメリカには遺伝子組み換えの有無の表示はないが、
 約70%が組み換えられていると予想される。
 消費者はその判別ができず、Rural Vermontは「知る権利」の必要性を求めている。

●CSA(Community Supported Agriculture)というシステムがあり、
 一口約550$払うと定期的に有機野菜が届けられる。
 店舗などで小売りはしない。直接取引のようなもの。
 ビジネス的には小売りをする方が良いが、顧客との「信頼」を優先している。

●土地の荒廃や乱開発を避けるため、土地の使用権を持つRound Trustがある。


よく聞く「持続可能な....」というのは、農業に当てはめると分かり易いなと感じる。
ほどほどの収穫でもボチボチ食べてゆけたら...が理想?

続く。。。。



2012年2月16日木曜日


春の音




荒れ狂うブリザードから一夜、気温も上がり久しぶりに穏やかな朝を迎える。
何とはなしに外を見ていたら、一羽のカケスが目の前の小楢の木にやって来て枝にとまった。
「ジェージェー」と鳴くカケス。英語ではBlue Jayと言う。
大きさは鳩ぐらいだろうか。名前の通りの青と茶の色合いが美しい。
慌ててカメラを取りに行き戻ってみたら、何処かへ飛んでしまった後だった。

今年の冬は、飛来する鳥の数が何となく少ないな、と感じていたが、
カケスを見たのはこれで3度目だ。
その後も、次から次と小鳥たちが飛んで来ては木々の間を往復したり、
冬のわずかな日差しの中を駆けるように、リスもやって来た。
そうか....、強風から身を隠す場所もなく、
時には餌の確保もままならない鳥たちは、
「ひどい天候ね」とうらめしく思う人間たちよりも、
過酷な環境にいるのかもしれない。勝手な憶測だが。


先日、知り合いからはっさくを頂いた。
確か熊本...産で無農薬で栽培されていると聞いたような、
色があんまり良くないから、 と言いながら渡して下さった。
自然任せのはっさくは、甘さもほど良く美味しかった。

鳥の訪れに春の音を聞き、頂いたはっさくに春の色を感じる。
2月もすでに折り返しだ。早い....

2012年2月10日金曜日


それぞれの憂い





連日の凍てつく寒さも、節分を過ぎてやっと一休みしたようだ。
まだまだ氷点下の朝だが、それでも暖かく感じるのだから不思議。
体の順応機能が働いていたことになるが、
ヨーロッパを覆っている今年の大寒波も大変だ。





〈近くの産直「松の実」さんちの”ミズキ団子”〉
季節感あっていい感じ〜



毎日の天気予報のように新聞に載る、各地の放射線量を
チェックしているヒトはどれくらいいるだろうか。
空間線量は少しずつ下がってはいるが、食べ物などに対する不安はその逆だ。


放射能汚染は、事故時の約800万分の一に減少し、
健康に問題がないという報道もあった。
それでも放射線の流出は、時間の経過と共に海や山や表土に落ち、
風の流れも手伝うと「ホットスポット」なる所も作ってしまう。


東京新聞(2/8)に、こんな記事が載っていた。

「福島県伊達市の、ある農業者が所有する田畑が去年の原発事故後、
3μSv/hという高い線量が検出された。
年間だと20mSvになる数値と判断し田植えをやめた。
土ぼこりを吸うと被ばくする懸念もあったため。
何も植えず「そのまま」にしておいたのだが、
耕作を放棄した分けではなかったが、それが放棄地扱いとなった。


農地法には、災害時などは耕作放棄地扱いしないという規定がありながら、
市の農業委員会は、ホットスポット以外の地域は放射能への懸念があっても
特別扱いはしていない、との見解だ。
一方伊達市では農地の除染方法を検討中としてまだ決めていない。」
「耕作すれば放射性物質が混ざり、自然になくなるのを待つしかない。」
放射性セシウムの半減期は30年。3年でも長いのに....。
鍬を入れたくても入れられない現状に、憂いをもつのは当然ではないかと思うのだが。


全文は↓
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012020802000230.html
東京新聞

2012年2月2日木曜日


北海道や日本海側では記録的な大雪で、除雪が追いつかないなどと報道されている。
新年以降、岩手には雪が殆ど降らず、
早朝の除雪車の独特な運転音もここ暫くご無沙汰だった。
雪が降らない日でも、連日の「真冬日」は結構きついよね、と皆が言う。
空気も乾燥しきって、まるで雪砂漠のような状態だ。
冬のウランバートルは、こういう天候なのだろうか....。





.......などと考えていた数日前が嘘のような、雪・雪・雪!!で2月は幕開けとなった。
最低気温-12℃。最高気温-7℃。
気温はともかく、積雪が50㎝を超えたのも久しぶりだ。
普段は10分とかからない所まで行くのに30分はかかっただろうか。
フロントガラスのワイパーにつく雪がすぐ氷結し、ガリガリ音を立てるのだ。
北極ゾーンをちょっと想像してしまう。映画の影響だろうか....。







一夜明けた今日はこの通り。
穏やかに晴れ、太陽の優しさが満面空に広がっていた。
昨日は怒り狂い、今日は菩薩となった天候。あるがまま、なるがままだ。


「冬季うつ症候群」というのを聞いた事がある。
アクティブに動けない長い冬が与える影響、
心理的にも+になりにくいというのはあるだろう。
子どもの頃は、降ってくる雪に対し歓喜の声を出し喜んでいたのに、
多くの大人は、ガマンの冬だと下を向く。現実に暮らすことを経験しているからだ。

北欧にもそれはある。
夏は白夜で「夜にならない」が、逆に冬は極夜で「朝にならない」。
一日に太陽が顔を出すのはほんの3時間程度だと。
そんな条件下だと、うつの状態になるというのも納得できるが、
長い冬の過ごし方、人々はいろいろ考えつき合っている。

以前訪れたフィンランド。
6月は夜の12時でも明るかった。
旅行者のワタシたちは時間を得した感じでいたが、
お国の人たちは2重のカーテンで日光を遮断していたのが印象的だった。
太陽の出ない冬はその逆だ。
暗い朝でも、快適な目覚めをするために調節できるルームライトがあるとか。


トルストイやドストエフスキーなど、文豪が多く輩出された国は寒いところが多いし、
トリプルサッシの住宅や、古くから地域による集中暖房がインフラ整備されている。
家の中には薪ストーブ、ゆっくり本を読んだり編み物をしたり、
時にはノルディックスキーで野山を駆け巡る.......。
豊かなひとときも、発想次第なのかもしれない。

冬ならではの「暮しの中の楽しみ」を見つけよう!